Message
- 「人間という存在の小ささと愚かさを慈しみ包み込む、ありのままの自然と人の手が織りなす音楽の妙が心地よく融合している映画」
- 元美術手帖編集長 楠見 清
- 「原初の映画のあり方が、懐かしい新しさとなって心に定着した。」
- 映画監督 永田 陽介(2023年「光をみつける」公開予定)
- 「人と自然、身体と森が向き合う時間をしっかりと美しく刻み込む、そういう映画を見たように思う。」
- 批評家 志賀 信夫
- 「伴田良輔の映像感覚を圧縮した濃厚な作品」
- 映像作家 田島 健治
- 「あまり他に類を見ない実験的作品。音へのこだわりも鮮やかで、良質な俳句に接するような、想像力の広がりが得られた」
- 音楽プロデューサー 歯科医 石原忍
- 「いや〜面白かった!浪漫三部作(by鈴木清順)ならぬ、房総三部作にはいっていただきたい。伴田さんの「かたちに取り憑かれる」センスに敬服。」
- 美術作家 岡 美里
- 「対象の美しさを完璧に伝えたいという、対象に対する愛が感じられる。毎瞬が美しい。」
- 舞踊評論家 村山久美子
- 「比類のない映像!饒舌で緘黙。形而上的とも、政治的とも、耽美的とも、そして数学的ともとらえられる。絵と映像をつなぐ伴田作品の完成形。」
- 神経心理学者 梶野 聡
- 「亡くなった人にも生きてる人にも、自然にも水にも光にも、全てに分け隔てなく宿っている存在の気配のようなものを映画から感じました」
- 舞踏家 大野 あんり
Introduction
Story
第2次世界大戦のさなか、房総半島に墜落した敵機から負傷したまま逃走した若い兵士は、逃げ込んだ家の女に助けられる。意識を失った兵士が目が覚めると、その部屋に手作りのチェロが置いてある。「死んだ息子が作った」と女は言う。兵士はそのチェロを弾いてもいいかと聞き、やがて負傷した手で、バッハの無伴奏チェロ組曲3番「サラバンド」の演奏を始める。戦死した息子の幽霊がヤカンを持って森を歩き回っているが、幽霊を見ることができるのは鳥だけで、母親には見ることができない。ある日、母親はヤカンの音に気づく。
In the midst of World War II, a young soldier escapes from an enemy plane that has crashed in the Boso Peninsula. A woman who lives in an isolated cottage in the forest rescued the injured man. When the unconscious man wakes up, he sees a hand-made cello in the room. "My dead son made it," she says. He asks if he can play the cello. She brings the cell to him and he begins playing "Sarabande" from Bach's Chello Suite No. 3 with his wounded hands. The ghost of her dead son wanders in the forest and around his mother's cottage with a kettle to draw water, but only birds can see the ghost, not the mother. One day the mother hears the sound of a kettle.
Cast
最上 和子
OL・看護師を経て舞踏家になる。身体の内部(内在世界=無意識界)から踊り、身体を通して人間が霊的存在へと生まれなおすこと、新しい世界観死生観を構築することを目指す。公演・WS・著作・映像作品への出演などの活動をしている。
閉じる金 景雲
中国吉林省朝鮮民族として生まれ。1996年に来日以降、自己の存在意義と生死観について深く悩み、身体性・霊性への探求を続ける。2012年より大野慶人氏を師事に舞踏を習う。現在、国内外に舞踏を広めている。
閉じるPere Jovanov
マケドニア共和国ストゥルミツァに生まれる。7歳の時に音楽(ピアノ)を始め、中学卒業後シュティップの音楽高校へ入学、チェロを始める。高校卒業後単身でイタリアへ渡りボローニャ国立音楽院に入学、2013年に学位を取得。2014年に来日し東京都が主催するヘブ ン・アーティストのオーディションに合格、現在に至るまで上野恩賜公園やオペラシティーなどの公共スペースにおいて演奏活動を行っている。2021年の東京オリンピックのオープニング映像に参加。
閉じるStaff
伴田 良輔 ryosuke handa
監督・脚本
作家、美術家として国内外で活動。本作では監督、脚本、美術、演出、出演、サランギの演奏を担当した。著書に「独身者の科学」(河出文庫)、「絶景の幾何学」(ポーラ文化研究所)、「アリスのお茶会パズル」(青土社)他がある。また、4本作に先行する映像作品にストップモーションと実写を組み合わせた「アリスマトニカ」(2011)がある。
有月
1985年に版画作品の制作を始める。第3回西武美術館版画大賞展、第64回国際写真版画展J.Zemel賞、クラコウ国際版画ビエンナーレ買上賞、日本具象版画展センチュリー賞、版画期待の新人作家大賞展買上賞、CWAJ現代版画展、さっぽろ国際現代版画ビエンナーレ展オンワード樫山賞、札幌グランドホテル賞などを受賞。現在は襖絵や屏風、和紙や布などへのドローイング、ペインティングを中心に抽象と具象の境界を超えた大型作品を制作している。イタリアの乗用車FIATTの120周年記念映像で大型の屏風、襖絵による美術を担当。本作「森へisland」では室内場面の舞台セット、屋外ダンス衣装、ポスター原画など全ての美術を担当。【公式WEBサイト】
閉じる山中 透
1960年大阪生まれ、関西大学社会学部卒。京都を中心に実験音楽のフィールドで活動し、マルチメディア・パフォーマンス・アーティスト集団「dumbtype」の立ち上げに参加。創世記のメンバーとして音楽と音響を担当。いまも続く伝説的なドラッグクイーン・イベント「Diamonds Are Forever」の主催者、DJでもあり、様々な分野の人々と積極的にコラボレーションを行う。近年は、アジアを代表する演出家オン・ケンセンのカンパニー、シアターワークスの音楽監督を務めている。自身の作品としてCD+DVDアルバム『flo+out(2007年)』、舞台音楽のリミックス作品集『Sextant(2012年)』など。
閉じる藤井 斉子
クラシックバレエ、モダンダンス、コンテンポラリーダンスクラスのピアノ伴奏者。神戸女学院大学音楽学部音楽学科舞踊専攻、波多野澄子バレエ研究所、バレエスタジオミューズなどで活躍、2020年より拠点をアメリカ、カリフォルニアに移す。California State University Channel Island の舞踊科の舞台のための楽曲を提供。現在はColburn School, California Institute of the Arts, California Dance Theatreでバレエクラスの伴奏をしている。【バレエクラスのためのアルバム】 【マーサ・グラハムテクニッククラスのためのアルバム】
閉じる飯田 将茂
映像作家。踊りや芸能への関心からプラネタリウムなどのドーム空間で全天周映像作品の発表を続ける。近年は舞踏家の最上和子らと協同し、ドーム映像作品『HIRUKO』(2019年、Macon Film Festival長編Fulldome部門最高賞)、『double』(2021年、さいたま国際芸術祭2020出品)、舞踏公演『もうひとつの眼/もうひとつの身体』等を制作。各種イベントやダンス作品を中心に舞台の映像演出も行う。玉川大学芸術学部にてプラネタリウムを使用した映像表現の授業を行う。
閉じるExhibition
現在、シアターでの上映予定はありません
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■2022年11月11日〜18日 Art gallery & region(神保町)
映画で使われた美術、オブジェの展示等
※受付終了
■2022年11月12日(土)TCC試写室 上映・トークショー 13:30〜15:30
ゲスト:伴田良輔, 最上和子, 飯田将茂, 山中透(dumb type), 金景雲
※受付終了
■2022年11月19日(土)TCC試写室 上映・イベント 13:00〜15:00
ゲスト:PERE JOVANOV (出演者・チェリスト)
※受付終了
■2022年12月3日(土)TCC試写室 上映・イベント 12:30〜14:30(開場は上映30分前になります)
ゲスト:PERE JOVANOV (出演者・チェリスト)
※受付終了